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カナダPFASリスク管理アプローチ提案
(パブコメ募集2025年5月7日まで)

カナダでは、保健省が2023年5月に PFAS の現状に係るドラフトレポートを発表し、その中で PFAS はクラスとしてカナダ環境保護法(CEPA)の有害物質について規定された第64条の基準の一つに合致するとの結論が提案されていました。
今般、2025年3月に同ドラフトレポートが改訂され、対象となる PFAS からは暴露やハザードプロファイルが異なることからフッ素ポリマーを除外した上で、CEPA の有害物質リスト Schedule 1 Part 2に追加することを勧告しております。
更に、このフッ素ポリマーを除く対象となる PFAS に対して、次に示すフェーズ1から3で構成されるリスク管理アプローチを提案しています。

フェーズ1:
環境および人体への曝露可能性が高いため、現在 泡消火剤用途で規制されていないフッ素ポリマーを除く PFAS の使用禁止。

フェーズ2:
健康、安全、または環境の保護に必要とされないフッ素ポリマーを除く PFAS の使用を禁止。これには消費者用途を含む。禁止用途の優先順位付けは、コストと便益、適切な代替手段の可用性、およびその他の社会経済的考慮事項に基づいて決定する。
フェーズ2で規制される予定の用途には、以下のものがある。
・化粧品
・自然健康製品と非処方薬
・食品包装材料、食品添加物、紙皿、ボウル、カップなどの非工業用食品接触製品
・消費者が利用できる塗料およびコーティング、接着剤、シーラント、その他の建築材料
・洗浄剤、ワックス、ポリッシュなどの消費者向けの混合物
・繊維用途(消防活動用装備などの個人用保護具を含む)
・スキーワックス

フェーズ3:
以下の用途を含むフッ素ポリマーを除く PFAS の使用禁止;現在実行可能な代替手段がないと考えられる PFAS の役割をさらに評価し、更には社会経済的要因を考慮する。
・フッ素系ガスの用途
・処方薬(ヒトおよび獣医学)
・医療機器
・工業用食品接触材料
・鉱業や石油などの産業部門
・輸送および軍事用途
※ リスク管理の各段階において、必要に応じて、実行可能な代替案や社会経済的要因に注意を払い、適用除外を検討

今回提案されたリスク管理アプローチに対し、特に以下に掲げる内容について、60日間(25/3/8~25/5/7)のパブコメが募集されています。

1. 現在 PFAS が使用されている製品や用途における PFAS の代替品の有無
2. PFAS の代替品への移行にかかる推定期間(課題を含む)
3. PFAS の代替による社会経済的影響(コストと排除または代替の実現可能性を含む)
4. カナダで製造、輸入、販売される製品に含まれる PFAS の量と濃度(CAS 番号、量/濃度の単位、用途を含む)(セクション 71 通知*を通じて未だ提供されていない場合: *2024年7月に発表された PFAS 312物質に対する情報収集)
 カナダ国内において、該当する PFAS 化合物を取り扱われている関係者の方は、必要に応じて、パブコメでの意見提案をお願い致します。

詳細につきましては、以下のリンクをご参照ください。

PFAS の現状に関するレポート:https://www.canada.ca/en/environment-climate-change/services/evaluating-existing-substances/state-per-polyfluoroalkyl-substances-report.html

PFAS に関するリスク管理アプローチ:https://www.canada.ca/en/environment-climate-change/services/evaluating-existing-substances/risk-management-approach-per-polyfluoroalkyl-substances.html
(パブコメに関する情報も記載されています)

 

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